演ヤ魁は、お国なまりを消すために、廓独自の「ザマス」「クンナマシ」など
「アリンス言葉」を使った。
「天狗の鼻」という小噺にも「アリンス言葉」が効果的に使われている。

「天狗の鼻」
えー、吉原にまだ張り見世てえのがあった時分・・・・
格子の向こうに、花魁がズラリならんでいる。
そいつを、ひやかしの客が格子のこっちから
「どうでえ、いい妓(おんな)だなァ」
「おめえ、どれを買いてえ?」
「ウン、俺ァ、五人ならんでいる、上から三人目がいいなァ」
「おらァ違うな、下から三人目だ」
「それじゃァ、おんなじ妓じゃァねえか」
なんてなァことをいいながら、ゾロゾロとひやかして歩いている。
天狗がナ「吉原てえなァ、面白そうなとこだ。俺も一度出かけてみよう」てんでネ、
人間の真似ェして、吉原へひやかしに来て、格子の間から鼻を出して、のぞき
込んでいると、花魁の中に目の近いのがいて、
「ちょいとォ、主、抜きなんし、ここははばかり(便所)と違うよ」
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